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第98回技術研究会(2012.6.13) 会場:東京グリーンパレス
講演1.「アニロックスロール超音波洗浄方式の現在」
   講師 幸内 雅行 氏(潟Nロスリンク・パシフィック 代表取締役)

 アニロックス洗浄の歴史的背景について、ブラシ洗浄、初期の超音波洗浄、パウダー、ビーズ、水によるブラスト洗浄、現在の超音波洗浄、レーザー洗浄と様々な方式が選択できることを説明。その中で、超音波洗浄はロールを部分的に回転させながら洗浄し、かつ超音波の周波数も改善されているとした。
 超音波洗浄方式の仕組みとしては、ジェネレーターから送られた信号によって振動子(タンク底)が振動し、無数の真空に近い微小空洞(キャビティ)が発生して汚れに当たり破裂する際の衝撃によって汚れを吸い剥がすというもの。周波数はHzで表現され、例えば54kHzであれば1秒間に5万4000回振動することになる。54kHzと98kHzとの比較を例に挙げると、前者の方が振動回数が少ない分、振幅が大きくなり、キャビティのサイズも1ミクロン未満ではあるが大きくなる。基本的にキャビティサイズが大きいと、破裂した際のエネルギーは強く、汚れを吸い剥がす効果が高くなる。また、近年では54kHzと70kHzを同時に出力するマルチ周波数やアニロックスの高線数化に伴った130kHz周辺の周波数も開発されていると報告した。

講演2.「環境対応と付加価値向上を両立するLED-UV印刷の最新動向と将来像」
   講師 山崎 雅史 氏(富士フイルムグラフィックシステムズ
                     産業機材事業部 産業機材営業部 担当部長)


 LED-UV装置のメリットとして、CO2の削減・省電力の効果、オゾンの発生がないことから環境負荷軽減も実現する。加えて、水銀の国際的な規制強化として国連環境計画(UNEP)を中心に世界約130の国・地域が水銀添加製品の使用を制限して基本的に製造・販売を認めない方向で、2013年の「水銀条約」制定を目指していることが報告された。
 LED-UV装置の現状としては、オフセット枚葉機以外にも商業オフ輪のモノクロ分野、シールラベル印刷機では凸版を使用した印刷で乾燥することを確認しているという。フレキソ分野では紙用のフレキソ版用LED-UVがリリースされたが、原反用はまだテストも行われていない。しかしながら、インキの開発などが進み、フレキソ印刷の裾野が拡大することを期待しているとした。

講演3.「水溶性廃液処理装置 FRIENDLYについて」」
   講師 久永 信雄 氏(潟Rスモテック 設計開発部 課長)

 印刷機周辺装置のなかでも水に関連した製品の製造販売を約34年間にわたって手掛ける同社が開発した、水溶性の産業廃棄物を直接削減する処理装置FRIENDLYを紹介。減圧蒸留方式を応用し、加熱や温度上昇によって発生する異臭や反応を抑制することができ、また、消耗品は中性の消泡剤のみと他方式の水溶性産業廃棄物処理で使用するような特殊な薬品類を使用しない安全で扱いやすい装置となっている。すでに、フレキソ樹脂版水現像廃液で1/6倍濃縮、フレキソ樹脂版洗浄液廃液を1/5倍濃縮まで実績があり、廃液に含まれる水分量が多ければ、さらに高倍率に濃縮できるとした。

講演4・5.「drupa2012視察報告」
   講師 宮崎 丹美 氏(明昌梶@代表取締役社長)
       木村 洋介 氏(潟Nロスリンク・パシフィック マネージャー)
 5月に開催されたdrupa2012におけるフレキソ分野の最新情報を紹介。宮崎氏はプリプレス、木村氏からは印刷機ならびに周辺資機材を報告
アニロックスロールやCTPをはじめ、今後のトレンドを占う内容となった。

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